父の日にはシルバーカーを
足が痛いという父
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爽やかな風が吹き抜ける季節、一年でも最も心地よい五月がやってきます。
この月からサツキや、ジャスミンが咲き誇り、良い香りが外の空気を
かぐわしく清々しいものにして、生きている喜びを感じさえする日々が続くようになります。
この素晴らしい季節は、毎年、本州では、六月の半ばまで続きます。
六月の半ばになりますと、梅雨が始まります。
それまでのとっても心地よい日々には、梅の実がなり、
毎年、爽やかな日には、梅酒を漬けたり、梅干しを付けたりするのです。
そんな日にやってくるイベントが父の日です。
毎年、どんなものをプレゼントしようか、と頭を悩ませます。
季節が良いだけに、梅ジャムや、つくりたての(まだ飲めませんが)
梅酒や、梅干し(これも、秋まで食べられませんが)を贈るようにしています。
しかし、このところ、足が痛い、と父は頻りにこぼすようになっていました。
父親が年を重ねて、老いてゆく、と言うのは、寂しくもあり、
長い間生きていてくれる、というありがたい思いもこみあげてきます。
そして、長く、元気で生きてほしいな、という思いが父を想う度にジーンと胸に広がります。
一緒に出かけたい
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去年の今頃、紫陽花を見に誘いました時には、
「足が痛いからちょっと無理だ。」ということで父は外出ができませんでした。
その後、少しずつリハビリも続けていますから、
足は悪くもなく、良くもなく、と言う状態が続いています。
折角だから、今年は紫陽花を見に誘おう、と懲りずに私も思いつきました。
本州の紫陽花は、七月には既に遅いくらいですから、六月中頃が見ごろを迎えます。
そして、足が悪いですから、梅雨の雨ふりが始まる前に、
父を誘って散策に出かけたいと思いました。
爽やかな季節に、紫陽花の咲き誇る園に行きますと、
そこは極楽とはこのようなところなのだろう、と思える程、美しい様子をしているのです。
陽の光に照らされた美しい紫陽花を眺めていますと、
私の寿命も延びるような心地がするのです。私は毎年六月には必ず訪れますから、
年中行事なのですが、父も去年まではそうだったはずなのです。
梅雨前に、紫陽花の美しさを見に行く、という一家の行事が途切れるの味気ないことです。
折角の良い季節に、できればいつまでも元気で、
一緒に行きたい、というのが利己的ではありますが、本当の気持ちです。
そこで、今年の父の日には、毎年の、梅ジャム・
梅酒・梅干しに加えて、シルバーカーをプレゼントすることにしようかと、考えました。
男性向けのシルバーカー
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紫陽花園は平坦ですから、シルバーカーを押して歩くこともできると考えました。
なにより、私も、夫もついておりますから、歩行を手伝うこともできるのです。
しかし、気丈な父のことですから、シルバーカーという
響きを受け入れてくれないかもしれない、と思って、少し悩みました。
実際に、お店へ行って男性向けのシルバーカーを見て見ますと、
私が荷物運びに使えるような、タイプが置かれてありました。
スタイリッシュで見た目もカッコよいのです。スーパーへ買い出しへ行きました時には、
私ものシルバーカーがありましたら、大変便利だと思えました。
お醤油や、大根、キャベツなどを買い入れますと、私でも歩く時にはかなりの重さですから大変です。
そして、スーパーの買い物カートよりも少し小ぶりで使い勝手もよさそうです。
先ずはそれを選び、父の日にプレゼントすることに決めました。
きっと、買い出しの日には、欠かせないグッズとして、玄関に置かれることになるでしょう。
シルバーカーのカゴの分部には、毎年の梅ジャム・梅酒・
梅干しセットをラッピングして、詰めておきましたので、ギフトっぽく仕上げることにも成功しました。
もうすぐ贈る父の日のプレゼントを眺めて。何時までも元気で、
健康寿命を一緒に楽しみたいという思いが、胸いっぱいに広がりました。